2019年10月09日　16:00

キヤノン、レンズ交換式カメラEOSシリーズが累計生産台数1億台を達成

キヤノンは、同社のレンズ交換式カメラEOSシリーズの銀塩（フィルム）とデジタルの双方を合わせた累計生産台数について、2019年9月20日に1億台（映像制作用のシネマカメラを含む）を達成したと発表した（※画像1枚目は「EOS 650」）。

なお、1億台目に生産したカメラは、ミラーレスカメラ「EOS R」（2018年10月発売）とのことだ。

同社によれば、EOSは「Electro Optical System」の略称で、ギリシャ神話の「曙の女神」の名でもあるとして、「多様なニーズに応える魅力的な製品ラインアップと表現の幅を広げるEFレンズの拡充に努め、長年にわたって多くのユーザーから支持を得てきた」とのこと。その結果、「2003年から2018年まで16年連続で、レンズ交換式デジタルカメラ世界シェアNo.1（台数シェアにおいて。同社調べ）を獲得するとともに、2019年9月20日に累計生産台数1億台を達成できた」という。

EOSシリーズの累計生産台数は、1997年に1000万台を突破。特に、「2000年代前半からのデジタル一眼レフカメラの普及や多様なニーズに対応した製品ラインアップの形成」によって、2011年に5000万台へ到達して今回、1億台の達成を実現したとのことだ。

なお、EOSの初号機「EOS 650」は、世界初の電子マウント方式を採用した新世代のAF一眼レフカメラとして、1987年に誕生。福島工場（当時）で生産を開始したEOSはそれ以来、現在にいたるまで、大分キヤノンを中心に、台湾・宮崎・長崎などの生産拠点で、高い品質管理のもと、生産を行っているという。その後、最高級機「EOS-1」（1989年）や小型・軽量を実現した「EOS Kiss」（1993年）を発売し、プロからアマチュアまでユーザー層の裾野を広げてきた。

デジタル一眼レフカメラの普及が本格化した2000年以降は、自社製のCMOSセンサーや映像エンジン「DIGIC」などの先端技術により、新たに「高画質」を基本コンセプトに加えて、さらなる魅力的な製品を追求。小型・軽量と低価格を実現し、レンズ交換式デジタルカメラの普及に貢献した「EOS Kiss Digital」（2003年）や、レンズ交換式デジタルカメラによる動画撮影を普及させた「EOS 5D」シリーズを展開し、2012年には、映像技術をBtoBの分野にまで広げた映像制作機器「CINEMA EOS SYSTEM」を立ち上げ、映像制作業界への参入を果たした。

さらに、2018年には新たに「RFマウント」を採用した「EOS Rシステム」を提供するなど、「新しい提案を続けている」と説明。今後については「当社はこれからも、EOSシリーズの基本コンセプトである『快速・快適・高画質』の追求を続けることで、EOSシステムをさらに強化・拡充し、写真・映像文化の発展に貢献していく」とコメントしている。