2023年05月17日　11:08

リコー、1991年発売「smc PENTAX-FA 50mmF1.4」ベースのKマウントレンズ2種

リコーイメージングは、Kマウントデジタル一眼レフカメラ用交換レンズとして、「HD PENTAX-FA 50mmF1.4」「smc PENTAX-FA 50mmF1.4 Classic」を6月9日に発売すると発表した。

いずれも、コンパクト設計ながら、フルサイズに対応するイメージサークルをカバーした大口径標準レンズ。フィルム一眼レフ用の常用標準レンズとして1991年に発売した「smc PENTAX-FA 50mmF1.4」をベースに、それぞれ描写特性がまったく異なる製品として開発したとのこと。

共通の仕様として、焦点距離が50mm（35mm判換算値76.5mm相当、ペンタックス APS-Cサイズ一眼レフカメラ装着時）、開放絞りがF1.4、最小絞りがF22、レンズ構成が6群7枚、画角（対角）が47度（ペンタックス APS-Cサイズ一眼レフカメラ装着時は31.5度）、対応マウントがKAF、最短撮影距離が0.45m、最大撮影倍率が0.15倍、フィルター径が49mm、光量調節方式が完全自動絞り、絞り羽根枚数が8枚（円形絞り、50mm：F1.4-F2.8）。

■「HD PENTAX‐FA 50mmF1.4」

ベースとなった「smc PENTAX-FA 50mmF1.4」のレンズコーティングを全面的に見直し、最新の高性能マルチコーティング「HD（High Definition）コーティング」を採用したモデル。従来のマルチコーティングに比べ、より反射が少なく透過率が高いため、逆光などの厳しい撮影条件下でゴーストやフレアの発生を効果的に抑え、コントラストが高くクリアな描写を実現しているという。

また、「smc PENTAX-FA50mmF1.4」のサイズ感はそのままに、デザインを一新。「最新のDA、D FAレンズに合わせたデザイン」を採用し、Kシリーズデジタル一眼カメラとのマッチングを高めているとのこと。

本体サイズは約65（最大径）×40.5（長さ）mm、重量は約223g。

■「smc PENTAX‐FA 50mmF1.4 Classic」

「まるで50年以上前に設計されたオールドレンズで撮影したかのような個性的な描写が特長」とうたうモデル。レンズ設計に意図的なチューニングを施すことで、強い逆光条件での撮影時（※1）に絞り開放で撮影すると（※2）、一般的に「虹色フレア」と呼ばれる現象が発生し、写真に写りこませて撮影できる。

また、絞りをF4以上に絞ることで、「虹色フレア」に加え、通常のゴーストやフレアの発生を抑えたクリアな描写での撮影も可能だ。

さらに、ベースとなった「smc PENTAX-FA50mmF1.4」のデザインを踏襲し、外装にはブラックのマット塗装とつや消しブラックのフォーカスリングを採用。緑のレンズリングもあえて入れず、「フィルム一眼レフカメラ時代のレトロなデザイン」を採用した。

本体サイズは約65（最大径）×37（長さ）mm、重量は約216g。

（※1）同社リリースより。「撮影時は付属のNDフィルターまたは、光量が1/16以下になる市販のNDフィルターを装着してください。光学ファインダーで強い光源を直視しないよう、ご注意ください」

（※2）同社リリースより。「イメージサークルの中央部を使用する APS-Cサイズセンサーのデジタル一眼レフカメラ装着時は、「虹色フレア」は発生しにくい傾向にあります」