2021年02月18日 06:16

マクラーレンがV6ハイブリッド搭載の新型スポーツカー「アルトゥーラ」を発表

英マクラーレン・オートモーティブは2021年2月17日(現地時間)、新型ハイブリッドスポーツモデル「Artura(アルトゥーラ)」を、オンラインで発表した。

ハイブリッド専用ボディーを開発

今回のアルトゥーラは、同社の市販量産モデルでは初となる3リッターV6ツインターボエンジンに電動モーターを組み合わせた「ハイパフォーマンス・ハイブリッド(HPH)」パワートレインを搭載。V6ツインターボエンジンはリッターあたり200PSに迫る最高出力585PS、最大トルク585N・m、モーターは同95PS、同225N・mを発生し、合計でマクラーレンのV8ツインターボエンジンに並ぶ最高出力680PS、最大トルク720N・mの実力を誇る。

外部充電が可能なHPHを構成するバッテリーの重量は88kg、モーターは15.4kgで、電気系統で使用される配線の重量も削減。HPHの総重量は、わずか130kgにとどまる。また、ドライサンプ式のアルミニウム製V6エンジンは、マクラーレンのV8エンジンよりも50kg軽い160kgと発表されている。

新しいHPHを搭載するボディーは、「マクラーレン・カーボン・ライトウェイト・アーキテクチャー(MCLA)」と呼ばれるもので、同車はこの設計コンセプトを採用する最初のモデルとなる。ボディーにはカーボンファイバーとスーパーフォームド(成形)アルミニウムが用いられ、HPH専用に最適化されているという。ボディーの製造は従来のモデルと同じく、マクラーレン・コンポジット・テクノロジーセンター(MCTC)で行われる。

曲面で構成された特徴的なエクステリアデザインは、ひと目でマクラーレンだと分かる要素を取り入れた従来モデルの進化版と言えるもの。「シュリンクラップドデザイン」と呼ばれるミドシップスーパースポーツらしいプロポーションとルックスは、「機能のためのフォルム」というマクラーレンのデザイン理念から生まれたものだとアナウンスされている。

パワーと環境性能を両立

ボディーやパワートレインの軽量化によって、アルトゥーラの乾燥重量は1395kg(DIN値)に抑えられている。この数値はハイブリッドパワートレインを搭載しない同クラスのスーパースポーツと同等。パワーウェイトレシオはクラストップの488PS/tとなる。

軽量化はパフォーマンスの面でも有利に働き、0-100km/h加速は3.0秒、0-200km/h加速は8.3秒、最高速度は制限付きであるものの330km/hを記録するという。EV走行時の最高速度は130km/hとなる。

こうしたパフォーマンスを誇るいっぽうで、マクラーレン史上最高の燃費性能も実現。WLTPの燃費値は5.5リッター/100km(約18.1km/リッター)、CO2排出量は129g/kmとなり、一充電あたり30kmのEV走行が行えると発表されている。標準的なEVSEケーブルを用いた場合、2時間半でバッテリーの約80%が充電できる。

先進運転支援システムを初採用

コックピットはこれまで以上にドライバー中心の空間に設計されている。インストゥルメントパネルはステアリングコラムに組み込まれているため、ステアリングホイールの調整時には、連動して位置を変える。同様に走行モードのセレクターもステアリングコラムに置かれ、ステアリングホイールからから手を離さずに調節できるようになった。必要な操作系をすべてステアリングコラムに配置したため、アルトゥーラのステアリングホイールには一切スイッチがない。

走行モードは4種類から選択できる。「E」モードは電気のみを使うゼロエミッション走行となり、「Comfort」モードは走行距離と効率性を最大化するためストップ&スタートモードの作動を拡張し、40km/h未満ではエンジンを停止する。「Sport」と「Track」モードは、低速域のレスポンス向上と加速のために電力を積極的に使用。前者は一般道での走行を、後者はサーキットなどでの走行を視野に入れている。またこれらとは別に用意されている「ハンドリング」モードでは、ドライバーの好みや天候、路面状況に合わせて、ダンパーの硬さや電子制御スタビリティーコントロールの介入を調節・設定することができる。

オプションでマクラーレン初となるADAS が設定されているのも同車の特徴だ。ストップ&ゴー機能付きインテリジェントアダプティブクルーズコントロール、レーンデパーチャーウォーニング、ハイビームアシスト、ロードサインレコグニションなどが選択できる。ADASとインフォテインメントは、常に最新のシステムが利用できるようにアップデートが行える。

アルトゥーラの納車は、2021年の第3四半期に開始される予定。

(webCG)

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