【ホンダ ヴェゼル 新型】建築物を意識してデザインした…インテリア、エクステリアのこだわりは
新型『ヴェゼル』にはいかつい感じや尖ったイメージはないが存在感がある。インテリア、エクステリアにはどのような工夫や狙いがあるのだろうか。デザイナーに聞いた。
◆開放感あふれるパノラマルーフ
インテリアデザインを担当した廣田貴士氏は「ライフスタイルに寄り添い、また出かけたくなるようなクルマ」を目指したという。車両設計全体でも「全ての席が快適に」というコンセプトを共有し各部を作り込んでいった。
インテリアでこのコンセプトを象徴するのは、パノラマルーフと呼ばれるガラス張りの天井だ。前後に2分割されたルーフのウィンドウシールドは、明るく開放感に溢れている。前席部分だけのサンルーフと違い、むしろ後部座席のほうが後方から正面まで見渡せて爽快だ。
ガラス部分が多いと気になるのは真夏と真冬の冷暖房効果だ。新型ヴェゼルは車室内のベンチレーターを工夫し、フロントからリアまでのキャビンの内側に沿った空気の流れで膜を作り、保温・断熱効果を高めている。もちろんシェードを閉めることもできるが、外気温を遮断して、光と風のみを快適にキャビン内に取り込めるようになっている。なお、エアコンの拭き出し口はリアも用意される。
その工夫とは、フロント左右のエアコン拭き出し口に逆L字型のスリットが追加されている点。これがルーフ内側と両サイドの内側に沿った形の空気の膜を作り出す。エアコンの風が直接乗員の顔や手に当たることも防ぐので、快適な温度管理が可能になるという。
◆視認性や使い勝手に配慮したインテリア
インパネとダッシュボードまわりは水平基調ですっきりまとまっている。運転席からはフロントウィンドウ下側のラインに余分な凹凸がなくボンネットまでの視界がフラットで見やすい。インパネやナビ画面がマルチファンクションディスプレイになったコネクテッドカーは、操作性や視認性からこの手のデザインが主流になるかもしれない。
意外に思えるのはシフトレバーだ。ホンダのハイブリッドやEVはボタンとリフトアップ式のスイッチで、DNRレンジの切り替えを行うものが多いが、新型ヴェゼルは従来型に多いセレクトレバーになっている。e:HEVを搭載する新型ヴェセルもボタン式のレンジ切り替えにできたはずだが、幅広い年齢層に支持されているヴェゼルは、なじみやすいレバー式を選んだ。
車室内Wi-Fi環境やセンターコンソールのワイヤレス充電、助手席や後席用も用意されたUSB充電ポートなど、今風の装備もぬかりがない。細かい点だが、今後のクルマでは必須の装備と言っていいだろう。
荷室は、容量の数値を追い求めるより使い勝手を優先させた。段差のない荷室と出し入れのしやすい開口部形状と高さで設計したという。ファストバックでリアゲートが傾斜しているが、自転車も前輪が外れるタイプなら2台載せることが可能だそうだ。
◆押し出しを強くせず、親和性を重視
エクステリアを担当した阿子島大輔氏がこだわったのは、「ホンダ車らしい顔、親和性」だという。ミニバンやSUVはアウトドアやクロスオーバーのイメージで、アグレッシブさを強調することが多い。しかし新型ヴェゼルでは、主張は持ちつつあまり押し出しを強くしたくなかったという。
SUVとして車高も高くフロントの厚みも増すので、フロントグリルとバンパー部分を2段構造とすることで精悍なイメージを強調した。
ホンダらしさは、グレードごとにシートやフロントグリルにあしらわれたトリコロールカラーで表現。グリルのスリットやシートのタグやステッチに、バイク、ホンダジェットやレーシングカーに採用された赤、青、白を見つけることができる。
◆外観だけでなく中の空間も考えたデザイン
クーペ風ボディのリアも精悍さに貢献しているが、このリアゲートの位置や角度は荷室空間と、狭いところでの開閉を考慮した設計になっている。ファストバックのハッチバックは、跳ね上げ式のリアゲートより後ろの空間が節約できる。
開閉のしやすさは、パワーゲートがさらに補強する。閉めるときは室内側のボタンが押しやすい位置・高さにくる。手がふさがっているときは足元センサー(オプション)による開閉も可能だ。ハンズフリーで閉めるときは、そのまま鍵をロックさせる設定もできる。
エクステリア設計では、車両よりもむしろ建築物を参考にしてデザインした(阿子島氏)という。建物のデザインは、外観だけでなく中の住みやすさ、居住空間も重要で、壁や構造に守られていながら窓による開放感や明るさを確保する。確かに、新型ヴェゼルの内外装デザインのチャレンジポイントとも一致する。
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