2021年11月24日 06:16

フェラーリが12気筒ミドシップの限定タルガトップモデル「デイトナSP3」を世界初公開

伊フェラーリは2021年11月20日(現地時間)、ムジェロサーキットで開催中のサーキットイベント「フィナーリ・モンディアーリ」において、限定生産のタルガトップモデル「デイトナSP3」を世界初公開した。

着脱可能なハードトップを採用

デイトナSP3は、フェラーリの「Icona(イーコナ)」シリーズに属する限定モデルである。フェラーリはイーコナを「アイコニックなモデルのタイムレスなスタイリングを大胆かつ現代的に再解釈し、現在利用できる最も革新的な素材やテクノロジーを駆使して、フェラーリの歴史をたたえるもの」と紹介している。

今回のデイトナSP3は、1967年のデイトナ24時間レースで1-2-3フィニッシュを成し遂げた、スポーツプロトタイプのレーシングマシンにオマージュをささげたというモデルで、「330 P4」や「350 Can-Am」、「512S」といったレーシングカーのデザインを想起させる要素が盛り込まれているという。

航空機に使用されるT800カーボンファイバー製のコックピットタブやF1の技術を活用した複合素材をシャシーに用い、自然吸気V12エンジンをリアミドに搭載するレーシングカーの典型的レイアウトを採用。着脱可能なハードトップを備えるタルガボディーは、スポーツプロトタイプの世界にならったものであると説明されている。

エクステリアについてはドームのようなラップアラウンド式のウインドスクリーンやバタフライドア、フロントフェンダーの頂点に位置するリアビューミラーなどを採用。ボリュームのあるフェンダーと、絞り込まれたドア部分の対比が目を引く。テールランプはリアスポイラー下部にレイアウトされた水平ブレードの1列目に組み込まれ、ディフューザーの中央上部からツインテールパイプが顔をのぞかせる。

ボディーサイズは全長×全幅×全高=4686×2050×1142mm、ホイールベースは2651mm。乾燥重量は1485kg(軽量オプション装備車の場合)と発表されている。

シンプルで機能的にデザインされたインテリアも、デイトナSP3の特徴だ。ダッシュボードはトリムで覆われた上部シェルと操作系を集約した下部の2層に分けられている。シートはスポーツプロトタイプレーシングマシンなどと同じく固定式だが、ペダルボックスを動かしてドライビングポジションの調整が行えるようになっている。

ドアパネルはカーボン製で、肩の高さにレザーパッドを配置。かつてのシフトゲートを模したセンターコンソールパネルは高めの位置にあり、周囲から浮かび上がったように見える。

最高出力840PSの自然吸気V12を搭載

パワーユニットは、FRのフラッグシップモデル「812コンペティツィオーネ」の6.5リッター自然吸気V12直噴エンジン「F140HB」をベースに開発された「F140HC」と呼ばれるもの。リアミドシップ用の変更に加え吸排気レイアウトや流体力学上の効率性を最適化。スチールより40%軽量なチタン製コンロッドや、従来型とは異なる素材のピストンを用いたほか、ピストンピンにはDLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)コーティングを施し、摩擦係数を下げている。

さまざまなF1マシンの開発技術を用いて改良が施されたF140HCは、最高出力840PS/9250rpm、最大トルク697N・m/7250rpmを発生。専用のプログラムによって変速スピードと操作感を向上させた7段DCTが組み合わされる。

走行パフォーマンスを向上させる電子デバイスでは、ドライブトレインや足まわりを統合制御する「サイドスリップコントロール(SSC)6.1」が採用されているほか、限界域での走行時にブレーキを作動させ車両のヨーアングルを制御する「フェラーリダイナミックエンハンサー(FDE)」がリアミドV12モデルで初めて搭載されたのもトピック。FDEは、ドライブモードセレクター「マネッティーノ」で「Race」か「CT-Off」モードを選択したときだけ作動する。

フェラーリ史上最高レベルの空力効率と1.77kg/PSのパワーウェイトレシオを誇るデイトナSP3は、最高速が340km/h、0-100km/h加速が2.85秒、0-200km/h加速が7.4秒という動力性能を実現。販売は、フェラーリ最上位の顧客やコレクター、アンバサダーだけを対象にしているという。

(webCG)

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