ダイハツから新型小型車「トール/トールカスタム」が登場
ダイハツ工業は2016年11月9日、新型小型乗用車「トール」「トールカスタム」を発表し、販売を開始した。
軽自動車で培ったノウハウを投入
今回発表されたトール/トールカスタムは、ハイトワゴンタイプの小型車に、ダイハツが軽自動車の開発で培ったノウハウを投入。「家族とのつながり」をキーワードとして、「子育てファミリーの日常にジャストフィットするコンパクトファーストカー」を目指して開発されたモデルである。パワーユニットは1リッター直列3気筒エンジン(最高出力69ps/最大トルク9.4kgm)と、新開発の1リッター直列3気筒ターボ(同98ps/同14.3kgm)が設定される。また、トヨタにもOEM供給され、「トヨタ・タンク/ルーミー」として販売される。
トール/トールカスタムのボディーサイズは、全長3700mm(カスタムは3725mm)×全幅1670mm×全高1735mmで、ホイールベースは2490mm。5ナンバーサイズのコンパクトな外形寸法としながら、軽自動車で培ったパッケージング技術を応用し、ゆとりある室内空間を実現。前後乗員間距離を1105mmとしたことで、広々とした後席空間が確保されるほか、前席ステップ高348mm、ヒップポイントは700mmと乗降性の良さも考慮されている。また、車両周囲が見やすいガラスエリアと、運転視界を阻害しないAピラーにより、運転席からの広い前方視界が確保される。そのほか、後部ドアはワンタッチで開閉可能なパワースライドドアを採用。予約ロック機能のほか、挟み込み防止機能、チャイルドプロテクションなどの安全機能も搭載される。
室内幅に余裕を持たせたことで、フロントシートウオークスルー機能が採用され、室内を通って前席から後席へアクセスできる。また、リアシートは240mmの前後スライドが可能で、前にスライドさせて荷室を拡大した場合には機内持ち込み用スーツケースが4個積載可能だという。リアシートはダイブインさせることもでき、その場合には荷室長が1500mm超に延長され、長尺物の積載に対応できる。荷室には2段に調節できる多機能デッキボードを設定。デッキボードを跳ね上げたり反転させたりすることで、自転車やベビーカーなどさまざまなものを積み込むことができる。また、デッキボードには防汚シートが採用されており、自転車などを積んでも後席シートバックが汚れずにすむうえに、防汚シートやデッキの汚れは簡単に手入れが可能だという。そのほか、低い床面地上高と広いバックドアの開口幅も利便性を高めている。
収納スペースも多く用意されており、運転席・助手席にスマートフォン、ペットボトルから1リッターの紙パックまで収納できる回転式カップホルダーが備わるほか、収納やダストボックスとして使用可能な容量5リッターのインパネセンター大型ボックス(脱着式)を装備する。
乗り降りのしやすさも考慮されており、大型の乗降用アシストグリップ(チャイルドグリップ付き)を採用したほか、パワースライドドアに連動して点灯し、足元を照らす後席ステップランプも装備する。
さらにインパネアッパー中央部には、4.2インチのTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイが配置され、故障や警告情報が表示されるほか、時計やカレンダー、記念日などの表示をステアリングのスイッチで切り替えられる。画面表示は遊び心を加えたキャラクターモードも選択可能だという。また、駐車時や見通しの悪い交差点で活躍するパノラマモニターも搭載。4カ所のカメラで車両の前後左右を映し、上から見下ろしたような映像をディスプレイに表示することができる。
新開発の1リッターターボエンジンを搭載
両モデルのFF車に用意される「ターボ」グレードには新開発の1リッター3気筒ターボエンジンを搭載。最大トルク14.3kgmを2400-4000rpmで発生するエンジン特性により、高速道路でもストレスのない走行が可能だという。また、ステアリングのスイッチで、アクセル操作に対するレスポンスが速くなるスポーツモードを選択することができる。自然吸気の1リッター3気筒エンジンは、最終減速比のローギアード化とスロットルバルブ制御の変更により、軽快な加速性能を実現したという。組み合わされるトランスミッションは、すべてのグレードでCVTとなる。
また、燃費性能向上のため、前述の1リッターエンジンのほかに、停車前アイドリングストップ機能、ボディーの樹脂化、最適化されたCVT制御、高性能スパークプラグ、低フリクションエンジンオイルなどを採用したほか、空力ドアミラー、ルーフスポイラー、エアロワイパー&空力フードヒンジカバーの採用による走行抵抗の低減も実現。この結果、FF車で24.6km/リッター、4WD車は22.0km/リッター、FFのターボエンジン搭載車で21.8km/リッター(すべてJC08モード)を達成している。
ボディー剛性の強化も図られており、補強部材の最適配置と形状・板圧を最適化した骨格構造により、車高の高さと大きなバックドアの開口部を感じさせない乗り心地と、高い操縦安定性を実現したという。
サスペンションのチューニングは、高速直進安定性や操舵時のロール抑制のため、フロントスタビライザーを全車に標準装備したほか、ターボエンジン搭載車にはリアスタビライザーも備わる。これらのチューニングには軽自動車「ダイハツ・ムーヴ」の開発で培った知見が生かされているという。
室内の静粛性確保にも対策が施され、騒音源対策のためラジエーターファンやエアコンコンプレッサーの構造変更によりノイズを低減。また、インナーパネルとサイドアウターパネルの隙間を発泡剤などで埋めることで車外からの音の進入を遮断したほか、ダッシュパネルやボディー水抜き穴の面積縮小、大型エンジンアンダーカバーやフードサイレンサーの採用により車外騒音も低減されている。吸音材も強化されており、フードサイレンサーとダッシュパネルアウターサイレンサーの吸音力を向上させたほか、Aピラーガーニッシュ裏にも吸音材が配されている。
衝突安全性能にも配慮がなされ、衝突安全ボディー「TAF」や、乗員に優しい安全インテリア「SOFI」を採用したほか、SRSサイドエアバッグ(前席)、SRSカーテンシールドエアバッグ(前・後席)を採用。オプションでリアシートベルトプリテンショナーとフォースリミッター機構を装着することもできる。
予防安全にも力が入れられ、衝突回避支援システム「スマートアシストII」を搭載。カメラとレーザーレーダー、ソナーセンサーの組み合わせにより、前方の車両と衝突の危険性が高まった場合に自動緊急ブレーキが作動する。さらに歩行者との衝突危険性がある場合や、車線の逸脱も警告するほか、アクセルとブレーキの踏み間違えによる前方・後方への飛び出しも抑制するという。
これらに加えて、アクセルペダルを踏まずに低速走行が可能なクルーズコントロールやシートベルト締め忘れ警告灯、坂道発進時の車両の後退を抑制するヒルホールドシステム、60km/h以上で走行時に急ブレーキをかけると、ブレーキランプとともにハザードランプが高速で点滅するエマージェンシーストップシグナル、オートライトなどが装備される。
デザインコンセプトは“リトル ジャイアント”
トール/トールカスタムは「コンパクトなのに大きく見える!」をテーマにデザインコンセプトを“リトル ジャイアント”に設定。堂々とした迫力と存在感のあるエクステリアデザインを目指したという。具体的には、キャビンの長さを強調するガラスエリアと、リアへ駆け上がるサーベルをモチーフにしたキャラクターラインで躍動感を演出。大型導光式LEDハイマウントストップランプは後方からの視認性アップとともに、高いデザイン性にも寄与している。
トールとトールカスタムでは、大きく異なるフェイスデザインが採用されている。トールは薄く切れ長のランプグリルと大開口アンダーグリル、シャークフィン風のバンパー下部のデザインで躍動感を表現。ブロックライン発光縦長LEDリアコンビランプにより、ワイド感と存在感が演出されている。一方のトールカスタムは、LEDフォグランプとボディー同色フロントスポイラーでソリッドな力強さを表現。また、重厚なメッキグリルとLEDヘッドランプ、立体視リアコンビランプ、メッキグリルで品格や艶(あで)やかさを演出したという。
インテリアデザインはワイド感と機能的でハイテクなイメージが追求された。インストゥルメントパネルには、直線的なラインと平面の構成、水平に広がるデザインを採用。メーターフードを低く抑えることで、見晴らしの良さも実現しているほか、インストゥルメントパネルとメーターフード、ドアトリムにはステッチを用いたレザー表現が施される。また、インテリアデザインもトール/トールカスタムで違いがあり、トールはオレンジをインテリアのアクセント色に使用し、シートにはエンボス加工を施すことで機能的なイメージが表現されている。一方のトールカスタムはブラックの内装に映えるテックブルーとシルバー加飾を採用。シートははっ水加工シートを装備している。
カラーバリエーションはレーザーブルークリスタルシャインなど9色が設定されるほか、トールカスタム専用となる2トーン仕様が5種類用意される。
価格とグレードは以下の通り。
【トール】 X:146万3400円(FF)/163万6200円(4WD) X“SA II”:152万8200円(FF)/170万1000円(4WD) G:162万円(FF)/179万2800円(4WD) G“SA II”:168万4800円(FF)/185万7600円(4WD) Gターボ“SA II”:180万3600円(FF)
【トールカスタム】
G:177万1200円(FF)/194万4000円(4WD) G“SA II”:183万6000円(FF)/200万8800円(4WD) Gターボ“SA II”:196万5600円(FF)
(webCG)

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