2018年02月07日 11:00

ランボルギーニ、高性能SUVの「ウルス」を日本初公開

アウトモビリ・ランボルギーニは2018年2月6日、東京・六本木で、同社初の高性能SUVモデル「ウルス」のジャパンプレミア(日本初公開)を実施した。税込みの車両価格は2779万9200円で、顧客への納車は2018年春からを予定している。

ランボルギーニのDNAを受け継ぐ

ランボルギーニ第3のモデルとなるウルスは、2012年4月の北京モーターショーでコンセプトカーとして世界初公開された。SUV開発着手のニュースは、当時スーパーカーブランドとしては他にほとんど例を見なかったため、世界から大きな注目を集めたのは記憶に新しい。それから5年が経過した2017年12月、量産型ウルスのワールドプレミアがイタリアのランボルギーニ本社で開催され、その後わずか2カ月で日本上陸を果たした。いち早く日本でお披露目された理由は、ランボルギーニの世界で2番目の市場である日本に敬意が払われた結果だろう。

ウルスはSUVという全く異なるアプローチのモデルでありながら、ランボルギーニの世界観を見事に表現している。その秘密は、他モデル同様に全体の3分の2をボディー、残り3分の1をウィンドウとしたデザイン構成にあり、それに加えて他モデルにも共通するデザインアイコンが積極的に取り入れられていることにある。例えば、Y字型の前後ライトユニット、六角形をモチーフとしたフロントグリル、右上がりのフライラインによるサイドビューなどは、現行型の他モデルにも見られるディテールだ。またサイドビューも、クーペライクなフォルムを生み出すために、ルーフラインの落とし込みやリアウィンドウのコンパクト化など、一見、実用性を無視しているようにも思える大胆なデザインアプローチも、スーパーカーらしいスタイリングの構築に一役買っている。

では、そういったスタイリングを持つウルスが実用性に乏しいSUVかといえば、さにあらず。大人5人が快適に過ごせるスペースに加え、616リッターから最大1596リッターまで拡張可能なラゲッジスペースを備えているのだ。それでいてコックピットに収まれば、ドライバーはウルスがスポーツカーであるような錯覚に陥ることだろう。スポーツシートの着座位置は低く、目の前には、「アヴェンタドールS」などを思い起こさせるパドル付きの3本スポークステアリングや、多機能なカラー液晶メーターパネルが備わっているからだ。またインフォテインメントシステムは、液晶メーターパネル+センターコンソールのタッチスクリーン2枚の3モニターで構成される最新式の「ランボルギーニ・インフォメーション・システム3」が標準装着され、ホスピタリティーに優れたドライブを実現してくれる。

650psの新開発4リッターV8ツインターボ搭載

パワーユニットはランボルギーニ初のターボエンジンとなる4リッターV8ツインターボで、これに8段ATを組み合わせ、4輪を駆動する。ほとんど専用開発と言っていいこのV8エンジンは、最高出力650ps/6800rpmおよび最大トルク850Nm/2250-4500rpmとスーパーカーらしいスペックを誇る一方で、SUVとしてさまざまなシチュエーションに対応するために、低中速域でフラットなトルクを実現している。動力性能はすさまじく、加速性能は0-100km/hが3.6秒で、0-200km/hは12.8秒を記録。最高速は305km/hとスポーツカーもたじろぐ勢いだ。言うまでもなくブレーキシステムも強化されており、カーボンセラミックブレーキシステムを標準化。フロント:440×40mm、リア:370×30mmというディスクサイズは、市販車向けのものとしては最大のサイズという。キャリパーもフロントには10ピストン、リアには6ピストンがおごられる。

大型のボディーながらシャシーはアルミとスチールの複合構造とし、軽量化と高剛性を実現。車重は2200kg(乾燥重量)以下をうたっている。足まわりにはアダプティブ・エア・サスペンションシステムを採用し、路面や走行条件に応じてダンパーの減衰力や車高を調整できる(150mmから248mmまでの間で調整可能)ものとした。それに加えて、同社初の電気機械式アクティブ・ロール・スタビライゼーション・システムを搭載しているのも特徴のひとつ。これにより、スタビライザーのアクティブな切り離しを通じて応答性の高いステアリングを確保しつつ、オフロードでの直線とコーナーの揺れを最大限、抑えてくれるという。

さらにウルスには、アヴェンタドールSに採用されているリアホイールステアリングが搭載されている。後輪の操舵角は最大で±3.0度で、ホイールベースを最大で600mm延長/短縮するのと同じ効果を持つ。高速域での走行安定性を高めるだけでなく、低速域での取り回しの向上も図っている。

駆動方式は前述のとおり4WDで、前後の駆動力配分は40:60を基本とする。もちろん、路面状況に応じて前後のトルク比は最大で前が70%、後ろが87%まで変化させるのに加え、後輪にはアクティブ・トルク・ベクタリング機構も装着。これにより、スポーツ走行からオフロード走行まで幅広く対応できるようにした。

また、最新のランボルギーニには「ANIMA」と呼ばれるドライブモードセレクターが備わるが、ウルスにも、この機能を含む「Tamburo」と呼ばれるドライブモードセレクトが備わる。標準では、「STRADA」「SPORT」「CORSA」のオンロード用3モードに加え、SUVらしくオフロード用モードで雪上対応の「NEVE」(イタリア語で「雪」の意)。さらにユーザーカスタムが可能な「EGO」モードも備わる。ユニークなのは、オプションでドライブモードを追加できること。オフロード対応の「TERRA」(同様に「地球」の意)、砂漠対応の「SABBIA」(「砂」の意)を加えることで最大6つの走行モードセレクトが可能だ。

ランボルギーニは2017年、日本で382台を販売するなど絶好調だ。今後、販売台数を日本、世界ともに2倍の成長を目標とするというから、かなり強気といえる。ただ、その倍増分のすべてをウルスが担うわけではなく、他モデルとのバランスをとって拡大していくという。またウルスは世界の顧客のニーズを調査して開発した自信作だけに、あらゆるマーケットで成功をすると強い自信を見せた。それを裏付けるように、発売直前ながら、スーパーSUV・ウルスの納期は、すでに2年待ちとのことだ。

(文と写真=大音安弘)

記事提供:webCG
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