2020年08月24日 13:35

JVC KENWOODから待望の360度ドライブレコーダー“DRV-C750”登場

今、人気急上昇中のドライブレコーダーと言えば「360度撮影対応」型だ。そんな人気カテゴリーにドラレコで人気ナンバーワンのケンウッドが満を持して参入。「DRV-C750」を8月下旬に発売する。今回はそのプロトタイプのインプレッションレポートをお届けしたい。

そもそも、360度撮影対応ドラレコは、一台で前方・左右に加え、車室内+後方の録画を可能とすることを特徴とする。そのため、併走車による幅寄せや、万一発生してしまった車内におけるトラブルまでも映像として捉えることができる。まさに昨今の「あおり運転」対策として、その活用価値が一気に高まっているのがこのタイプのドラレコなのだ。

ただ、1枚のセンサーですべての撮影領域をカバーするため、一部分を切り出すと解像度は決して高くないという弱点を持っていたのも事実だ。ケンウッドはこの分野では後発であるが、こうした弱点をビデオカメラで培った自慢の映像技術で克服。360度を撮影しても十分な解像度と画質を確保するドラレコとして登場させたというわけである。

「DRV-C750」本体は2.4型モニターを備えた一体型で、カメラ部は本体下に専用カメラを備え、本体を中心に水平360度を1枚のセンサーで撮影する。撮影は360度録画が可能なパノラマモードに加え、前後2分割録画、前後左右4分割(マルチアングル)録画、さらに前後左右を俯瞰して録画できるラウンドモードの4種類の録画モードを対応する。

なお、モニター表示は本体右サイドにあるスイッチで切り替えられるが、記録そのものはメニューで設定した録画モードで記録される。どの表示がベストなのか迷うところだが、4分割では表示内容がほとんど判別することができない。個人的には通常は前後2分割モードにしておき、必要に応じて「PinP」でリアカメラを挿入するのがベストな使い方のように思えた。

さて、「DRV-C750」は運転席側に取り付けた。一般的には視界を妨げないようにルームミラー裏側に取り付けることが多いが、360度撮影対応であれば運転席の様子も捉えられるようにしないと意味がない。この時、車内の様子がケラれないように気遣う必要もある。車両によってはルームミラーなど車内機器と周囲20%以内に取り付けることの調整に苦労するかもしれないが、これは360°撮影することを前提に丁寧に対応したいところだ。

操作は右サイドに並んだスイッチによって行う。メニューはケンウッドらしいわかりやすい構成で、階層も深くないので各種設定で迷うことは少ないだろう。静止画撮影ボタンや手動撮影(イベント撮影)ボタンもここにあり、思いついたときにすぐに押せるのは使いやすい。ただ、静止画を撮影していて気付いたのは、これを押すと同時に撮影されるので、どうしても操作している手が映り込んだ状態で撮影されてしまう。ドラレコ本来の趣旨とは外れてしまうが、数秒程度遅れてシャッターが切れる機能があると便利ではないかとは思った。

撮影中はデフォルトではディスプレイがONとなり、設定したモードで撮影した映像がモニターされる。表示モードはメニュー内で設定可能で、前述した4つのモードから選択できる。もちろん、この表示が煩わしいと思うなら、この表示をOFFにすることも可能だ。

さて、撮影した映像は「DRV-C750」上や、パソコンのWindows Media Playerのいずれの場合でも撮影したモードで再生される。撮影した映像をパソコン上で再生してみると、その画質の良さに驚いた。発色もきちんとしており、メリハリもあって目で見た雰囲気とそれほど変わらずに再現できていたのだ。もちろん、前方だけを撮るドラレコの映像に比べれば解像度では大きく劣っている。しかし、先行車が遠く離れていなければナンバーもしっかりと視認できるし、左右の様子も鮮明だ。何よりも質感が映像を通して伝わってくるのはこの手のドラレコではそう多くはない。

本機で見逃せないのは、別売で後方をより鮮明に撮影できるリアカメラ「CMOS-DR750」を組み合わせられることだ。リアガラスのスモーク処理に対応する「スモーク・シースルー」機能にも対応しており、この組み合わせによって前方だけでなく後方から左右に回ってくる車両の動きまでもつぶさに撮影できるようになるのだ。テストではこのリアカメラも接続したが、ここでもケンウッドならではの質の高さを伝えていた。流行のSTARVISは採用していないものの、低ノイズで、夜間であってもヘッドライト間のナンバーを捉えることができていた。

今回は対応ソフトが間に合わなかったが、発売までにはリリースされる専用ビューアーソフト「KENWOOD ROUTE WATCHER ll」(無償)をパソコンにインストールすれば、前方の録画に加え後方の録画内容をパソコン上で再生可能となる。その機能は多彩で、前方と後方をシンクロさせて再生したり、クルマの挙動もグラフィカルに表示。仮に衝撃が加わったときの車両の動きも映像と共に追うことができるのだ。また、記録したGPS情報からその位置をグーグルマップ上に表示することも可能となっている。

お借りした機材はプロトタイプということで、「画質や機能面で不安定さがあるかもしれない」という条件が付いていた。しかし、トラブルはほとんどなく、何よりもこの画質の良さには360°撮影対応ドラレコに対する見方が大きく変わったという正直な感想だ。「DRV-C750」は“あおり運転”対策というだけでなく、日々の思い出を記録するドラレコとしてもしっかりと活躍してくれるに違いない。

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