2022年03月30日 06:15

ネオレトロカフェレーサーに大型アドベンチャー、新モデルを続々投下するトライアンフの躍進…東京モーターサイクルショー2022

今年、創立120周年を迎えたイギリスの伝統的ブランド「トライアンフ」の昨今の躍進具合には目を見張るものがある。

世界的なセールスの好調さだけでなく、MotoGPにおけるMOTO2クラスへのエンジン供給といったレーシングフィールドでの復権。そして、元AMAスーパークロスのレジェンド、リッキー・カーマイケルを招聘してのオフロード分野への本格参戦の表明等、その活動に目が放せない。ショーにおける同社のブースも、そんな勢いの感じられるものとなっていた。ワールドプレミアとなるモデルはなかったものの、人気の『ボンネビル』シリーズを始め、『スピード&ストリートトリプル』、『ロケット3』、『タイガー』シリーズ等、同社の主要なモデルをくまなく展示した。

従来モデル比で25kg軽量化した『タイガー1200シリーズ』を日本初公開

そんななか、日本初公開となったのは『タイガー1200』シリーズ。発売予定となる4モデルのうち、「タイガー1200GTプロ」と「タイガー1200ラリーエクスプローラー」が展示された。フロントホイールに19インチを採用するGTシリーズに対し、新たに21インチホイールを採用し、よりオフロード性能をフィーチャーしたラリーシリーズといった棲み分けをしつつ、エクスプローラーは大容量の燃料タンクの装備等、さらなるロングライドを見据えた設定。

プレスカンファレンスでアンヴェールされたラリーエクスプローラーにはオプションとなるパニアケースが装備され、一段と迫力を増したスタイリングが魅力的だ。スチール製フレームに水冷3気筒エンジンを搭載するというレイアウトは変わらないものの、フルモデルチェンジに相応しくすべてを刷新。その車重は従来モデル比で25kgもの軽量化を実現している。

また、マスの集中化を推し進めるなかで、ラジエターはサイドに移植。これは冷却効果というよりも、ライダーへの熱対策を考慮してといった側面もあるとのことだ。また、車体を低重心化させ、運動性能と安定性を両立。サスペンションは全モデルSHOWA製のセミアクティブを採用する。

トライアンフの考えるネオレトロカフェレーサー『スピードトリプル1200RR』

元祖ストリートファイターともいえるスピードトリプルの最新モデル、1200RSをベースに、フロントフェアリングを装備した「スピードトリプル1200RR」は、トライアンフの考えるカフェレーサーの現在版といった仕上がりだ。ロケットカウル風フェアリングや、丸形ライト等、レトロな雰囲気を醸しつつ、最新のテクノロジーを融合している。トルクフルで扱いやすいという同社のトリプルエンジンのDNAを備えつつ、パワーを開放した時の圧倒的なパワフルさはさすが180馬力というもの。

一方、トラクションコントロールやコーナーリングABS等の電子制御を備え、脈々と続くフレンドリーな肌触りを引き継いでいる。兄弟車ともいえるRSとRRであるが、単純にフロントフェアリングを装着しただけでなく、ハンドルはもちろん、ステップ位置も最適化。オーリンズ製サスペンションを装備するのは同様であるが、RSが機械式なのに対し、RRにはセミアクティブ方式を採用。よりイージーにストリートからサーキットまでカバーするキャラクターを得ている。

ミドルクラスからビックモデルまで幅広いラインアップ

2022年モデルとして登場した「タイガースポーツ660」は昨年大ヒットした「トライデント660」のプラットフォームをベースとしつつも全く異なるマシンに変身。よりアップライトなライディングポジションと長めのストロークを持つ足回り、防風性の高いフェアリング等を備える。アドベンチャーカテゴリーに属するマシンではあるが、コンパクトな車体や必要十分といえる装備により、その守備範囲は驚くほど広い。シンプルだからこその使い勝手の良さや戦略的価格によって、爆発的人気を予感させるマシンとなっていた。

その他、「ボンネビルT120&T100」や「ロケット3R」など展示。また、現在進行中だと伝えられる電動バイク(TE?1プロジェクト)に関してトライアンフジャパン大貫陽介社長によれば、発表時期は未定とのことだが、「ただエコで走れれば良いということではなく、いかにそのフィーリングを演出出来るか。これまで培ってきたモーターサイクルならではの面白さや魅力を伝えられるかということに注力して取り組んでいます。」とのことであった。これまたカウンターパンチとなるような驚きを期待せずにはいられない。

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