ヤマハ ニュース

2022年10月07日 06:00

【ヤマハ YZF-R1 試乗】怖がらずに、もっと早く体験していれば良かった!…丸山浩&美音響華

世界最高峰のオートバイレースであるMotoGPで活躍するヤマハ『YZR-M1』。そのスピリットを継承したスーパースポーツ『YZF-R1』に、プロレーサーの丸山浩氏と「きょんちゃん」こと美音響華氏が試乗。その印象と注目のポイントを語り合った。

前傾姿勢でも意外と疲れないんですよね。

丸山浩(以下、丸山):今日は箱根でヤマハのスーパースポーツ、YZF-R1を美音ちゃんが初体験。最初の印象はどうだった?

美音響華(以下、美音):発進するときは、けっこう回してクラッチも慎重につながないといけないから、ちょっと難しかったです。でも、走り出すと250(ccクラスのバイク)くらい簡単に感じられて。取り回しや足着きでドキドキしてたのは裏腹に、乗ってみればあら不思議、軽い軽い!コーナーでは膝を出したくなる気持ちを抑えながら楽しく走っちゃいました。

丸山:リッタークラスだとやっぱりポジションは大変だった?

美音:うーん、たしかに足着きはそれなりに気を遣いましたけど、でもそうでもないかもしれません。身長163cm&股下79cm&靴底3cmの私で両足の先は十分に着きましたし、それに軽いからなんとかなっちゃいます。前傾姿勢を取っていても意外と疲れないんですよね。

丸山:僕もR1でいいなと思っているのはこのポジションで、特にハンドルについては幅はもちろん、絞り角とタレ角がベストなものに長年かけて熟成されているのが感じられるんだ。スポーツするために結構幅広になってるシートも、足着きのために努力しているのが分かる。

美音:他のスーパースポーツだと跨ってからもポジションを決めるのに座る位置やハンドルの握り方など時間がかかるんですけど、R1は跨った瞬間がベストポジションという感じで完成されている印象でしたね。伏せるときもバッチリ決まるのにきつくないから、ツーリングはもちろん街中でもいけるんじゃないかと思いました。

“エンジンの色”の移り変わりを楽しめる

丸山:エンジンの感想はどう?回してみた?

美音:アクセルを吹かしたときの音が、かなり歯切れが良くシャカリキ〜!といった激しい感じで、最初は自分に乗れるか不安になっちゃいました。でも走り出すと想像していたよりはマイルドで普通に乗れてしまうので、気構えていた自分は何だったんだろうって。なんかドコドコ感が加わることで2気筒のような走りやすさが加わってたんですよ。回すというよりも、気持ちいいところをずっと味わっていたいといった感じで乗ってました。

丸山:R1は一般的な直4エンジンと違ってクロスプレーンという独特の爆発タイミングになっているから、V2やV4のような特性も併せ持っているんだよね。街中ではルルルルとマイルドな感じで乗りやすかったでしょ。でも、アクセルを開けるとドドっと強烈なパワーを見せてくれる。どの回転数がいいというのではなく、このシチュエーションだったらこの回転数が心地いいというようにエンジンの色の移り変わりを楽しめるのが大きな特徴なんだ。ヤマハの3気筒にも似たところがあるね。

美音:ここは行けそう、もう一度いい音が聞けるぞ、アクセルオープン!みたいな走りを思いのままにさせてくれたのが楽しかったです。

丸山:加速感は最高だったでしょ?クロスプレーンは加速も独特で、どんな回転数からもアクセルを開ければドドーッとパワーが直線的について来る。最初はパワーが低いけど回転数の高まりにつれて盛り上がってくる一般的な直4とはそこが違ってるね。

最初は激しそうで本当に心配してたんですけど…

丸山:パワーモードの切り替えは使ってみた?

美音:AからDまで4つあったんですけど、B・Cあたりはほとんど差が感じられない感じでした。ワインディングを走るならBかCでいいんじゃないですか。

丸山:僕もワインディングならBが合っていると思うな。と言うよりサーキットでもAではなくBを使うことがよくあるんだ。伝統的にヤマハのAは激しすぎるところがあって、Aはコースを練習しつくした上でここ一発のタイムに懸けるときに使うくらい。僕でもいきなり初見のサーキットをAで乗ろうとすると、うまくいかないことがままあるんだ。

美音:Aはさすがに強すぎましたね。

丸山:リッタークラスのスーパースポーツだと公道レベルでは持て余しそうと多くの人が思いそうじゃない? でもR1は楽しめたんだね。

美音:はい。最初は激しそうで本当に心配してたんですけど、そんな必要はまったく無くて。コーナーもヒラヒラ走れるし、伏せた状態で身体の周りを風が切っていく感じなんて最高でした。

丸山:最初はちょっとビビってたもんね。乗るのを楽しみにはしてるけど、いざ乗ってみたら大変でしたという感想になるかと心配してた。そうしたら、なかなか走りから帰って来ないんだもん(笑)。

美音:取り回しやUターンもリッターネイキッドようにズシッとしてないから不安感が少なかったです。これまで600以上だと愛車にするのは厳しいかと思ってましたけど、怖がらずにもっと早く体験していれば良かったかも!

■5つ星評価

パワーソース:★★★★★

フットワーク:★★★★★

コンフォート:★★★

足着き:★★★

オススメ度:★★★★

美音 響華|愛称:きょんちゃん

音楽大学卒業後、音楽の仕事の傍ら、バイクに出会い大型二輪免許を取得。MOTOR STATION TVのオーディションを経て2輪、4輪、モータースポーツに関する情報を伝えるニュースキャスターを主に、ツーリングやサーキットイベントでも活躍。これからも様々なチャレンジを目指す女子ライダー。身長は163cm。

丸山浩|プロレーサー、テストライダー・ドライバー

1988年から2輪専門誌のテスターとして活動する傍ら、国際A級ライダーとして全日本ロード、鈴鹿8耐などに参戦。97年より4輪レースシーンにもチャレンジ。スーパー耐久シリーズで優勝を収めるなど、現在でも2輪4輪レースに参戦し続けている。また同時にサーキット走行会やレースイベントをプロデュース。地上波で放送された「MOTOR STATION TV」の放送製作を皮切りに、ビデオ、DVD、BS放送、そして現在はYouTubeでコンテンツを制作、放映している。また自ら興したレースメンテナンス会社、株式会社WITH MEの現会長として、自社製品、販売車両のテストライド、ドライブを日々行っている。身長は168cm。

記事提供:レスポンス

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