ハーレーダビッドソン ニュース

2023年05月09日 05:07

【ハーレー パンアメリカ1250 スペシャル 試乗】存在感がスゴイ、ハーレー流アドベンチャー…西村直人

◆圧倒的な存在感と、数値以上に感じる重さ

ハーレーダビットソンとして初めて踏み入れたアドベンチャーツアラーモデル『パンアメリカ1250スペシャル』。目の当たりにするとじつに大きな車体だ。試乗モデルはトップケースに加えて両サイドにパニアケースを装着していたので余計にそう感じる。ともかくスゴい存在感だ。

筆者はライダー歴37年で、そのうち31年間は大型二輪をメインバイクとして乗り続けている。さらに現在の愛車はホンダのアドベンチャーモデル『VFR1200X』を主力とし(試乗会も愛車で参加)、これにトップケース&両パニアを装着しているので、「パンアメリカ1250スペシャルもその延長線上かな」と安易に考えていた。が、正直、その見た目に圧倒された。

実際は、大型に見えても車両重量258kg(VFR1200Xは288kg)。しかもシート高は830〜870mmだから立ちゴケの心配はないよう思えた。実際、リヤサスペンションの高さ調整機構である「アダプティブライドハイト」を機能させ、最低位置の830mmまで下げるとすんなり跨がれた。

しかし、数値以上に重さを感じる。V型2気筒エンジン「Revolution Max 1250」の搭載位置、さらにはエンジンそのものの重心位置との関係から、車体を引き起こすには相当力が要る。右側通行国仕様のサイドスタンドなので左側への傾斜角度が強いこともあるが、サイドスタンドからの立ち上げも最初はおっかなびっくりだった。

◆効果絶大、ダンピングコントロールによる快適な走り

が、乗り出してしまえばものすごく快適。これには「電子調整式セミアクティブダンピングコントロール機能」(日本のショーワ製)が大きな役割を果たす。

路面からの入力は、まず前輪の倒立フォーク(径47mm)で瞬時に減衰されるので、ハンドルはおろかシートにも前輪からの振動を伝えない。さらに5つのライディングモードによる乗り味変化も明確で走行シーンによってはシャープな走りも堪能できた。

なにより前/後輪の減衰バランスも絶妙だから、エアダンパーを用いたサスペンションのようなスカイフック感(タイヤだけが上下して車体に振動を伝えない)が味わえる。

ただ、フルロックで左右に小回りする際、大径の前輪(パンアメリカ1250スペシャルは前輪120/70R19、後輪170/60R17)特有の、車体の切れ込みが大きく増幅される。慣れの範疇ではあるものの、車体を傾けていくとあるところからフッと前輪の接地感が急激になくなり、傾きが一定になると接地感が戻ってくる。正直、一発目のターンではヒヤリとした。

◆アメリカ生まれはじつにわかりやすい!

152ps/8750回転を発揮する1252cc V型はあふれる低速トルク(最大値は概算で13.0kgf・m)もさることながら、高回転までパンチがあり、低速ギヤではレブリミッターまで一気に吹け上がる。アメリカ生まれはじつにわかりやすい!

価格は319万8800円から。

■5つ星評価

パワーソース:★★★

ハンドリング:★★

扱いやすさ:★★

快適性:★★★★★

オススメ度:★★★

西村直人|交通コメンテーター

クルマとバイク、ふたつの社会の架け橋となることを目指す。専門分野はパーソナルモビリティだが、広い視野をもつためにWRカーやF1、さらには2輪界のF1と言われるMotoGPマシンでのサーキット走行をこなしつつ、4&2輪の草レースにも精力的に参戦中。また、大型トラックやバス、トレーラーの公道試乗も積極的に行うほか、ハイブリッド路線バスやハイブリッド電車など、物流や環境に関する取材を多数担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席したほか、東京都交通局のバスモニター役も務めた。大型第二種免許/けん引免許/大型二輪免許、2級小型船舶免許所有。日本自動車ジャーナリスト協会(A.J.A.J)理事。2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。(財)全日本交通安全協会・東京二輪車安全運転推進委員会指導員。日本イラストレーション協会(JILLA)監事。

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