2019年04月12日 06:50

フロントを19インチ化、よりタフにアドベンチャーらしく…ホンダ 400X 開発者インタビュー

アドベンチャーイメージのクロスオーバーモデル、ホンダ『400X』が新しくなった。

実車を見てまず感じるのが、スタイリングに迫力が増していること。LPL(開発責任者)を務めた井上善裕氏(本田技術研究所 二輪R&Dセンター)と、LPL代行・古川和朗氏(本田技術研究所 二輪R&Dセンター)に、新型400Xについて詳しく話を聞いた。

◆コンセプトは“Tough and Wild”

----:冒険心を駆り立てる、タフなイメージのスタイリングになりました。

井上氏:スタイルコンセプトは“Tough and Wild”です。フロントカウルまわりの造形をさらにタフなイメージに進化させるために、ラジエターシュラウドを大型化。サイドカバーがシュラウドまわりのレイヤードデザインやインテーク機能を強調し、ライダーの足に当たる走行風やラジエターからの排風を効果的にコントロールすることで快適性も高めました。

----:印象を大きく変えているのが、フロント19インチ化ですね。※従来は前後17インチ

古川氏:フラットダートの走破性向上とオンロードでの走行性能の両立を実現するため、譲れないポイントでした。キャスター角は従来モデル比プラス約1度の27度30'に。ブロックパターンイメージのタイヤを履き、いっそう力強くタフなイメージです。

◆ダート走行もしっかり想定

従来モデルに対し、ホイールトラベルを10mm長く設定したリヤサスペンションは、大型スポーツモデルに採用される分離加圧式シングルチューブタイプを採用。荒れた路面での追従性を向上させ、幅広いシチュエーションに対応した足まわりとなった。

ブレーキはフロントに310mm径フローティングディスクを採用。リアブレーキにはオフロード走行も考慮した400X専用のABSセッティングを施し、オフロード走行時の安心感を高めている。

----:ウインドスクリーンやハンドルも変更されています。

井上氏:従来モデル比で上面の高さが20mm上がったハイウインドシールドを採用。ウインドプロテクションが向上し、高速巡行時の快適性が増しました。

古川氏:ハンドルは、ダート走行時にマシンを押さえやすいフラットワイドバーを採用しました。テーパー形状とすることで、ダイレクトで反応の良い軽快なハンドリングとともにタフな外観を演出しています。

井上氏:ハンドル切れ角は片側3度ずつ増え、Uターン時などの取り回し性も向上しました。

◆低中速重視の専用セッティング

----:車体ディメンションの変更により、シート高は約5mm上がっていますが、足着き性は犠牲になっていないのでしょうか。

井上氏:シート前側角部形状をスリム化し、従来モデルと同等の足着き性を確保しています。またアシストスリッパークラッチの採用で、レバー操作荷重を従来モデル比45%低減。クラッチレバーは指が掛かりやすく握りやすい形状に改良しました。

----:同エンジンを搭載するCBR400Rと、出力特性に違いはありますか?

井上氏:専用のFIセッティングにより、低中速を重視。低中回転域で、力強いトルクの盛り上がり感を実現しています。

◆オールマイティな1台に

新設計のフルデジタルメーターは、FUNライディングをいっそう楽しめる以下の情報表示を新搭載した。

●ギヤポジション

●回転数毎に点滅周期が可変し、任意回転数での点滅設定が可能なシフトアップインジケーター

●タコメーターピークホールド機能

●水温計

また、急ブレーキをいち早く後続車に伝える「エマージェンシーストップシグナル」を採用。これはABSモジュレーターが車速56km/h以上で走行しているときの急ブレーキを判定し、ハザードランプを高速点滅させることで後続車などに注意を促すシステムだ。

ダートでの走破性や高速巡航の快適性を向上し、アドベンチャーモデルとしての性能をより追求した新型『400X』は、都会の風景にも馴染むデザイン。普段は街乗りメインで、休日は郊外へ道を選ばず。そんな使い方がイメージできる。次回は実際に乗って確かめてみたい。

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