氷上制動性能が14%アップ スタッドレスタイヤの新製品「ヨコハマ・アイスガード8」登場
横浜ゴムは2025年7月17日、乗用車用スタッドレスタイヤブランド「iceGUARD(アイスガード)」の第8世代となる新製品「アイスガード8(iG80)」を、同年9月1日から順次発売すると発表した。
アイスガード8は、アイスガードシリーズにおいて一貫して追求してきた氷上性能を革新的に高める、冬用タイヤ新技術コンセプト「冬テック」を採用した第1弾。冬テックは、「接触の密度(氷とゴムの接触点)」と「接触の面積(路面とタイヤの接触の面積)」の2つの視点において冬の路面との接触を最大化する技術とされ、従来採用してきた技術では難しかったレベルでの氷上性能の革新を実現し、冬の走行で最も危険な凍結路面での安心・安全なドライブをサポートするという。
コンパウンドには、新開発の「冬ピタ吸水ゴム」が採用された。ベースとなる素材を一新し、従来素材の吸水バルーンよりも小型化した天然由来素材「水膜バスター」を高密度に配合することで、滑りの原因となる水膜を吸水する力が向上。氷上での「接触の密度(氷とゴムの接触点)」が先代の「アイスガード7」に対し63%増加し、氷上性能が飛躍的にアップしたという。さらに、シリカの増量と新素材「オレンジオイルS+」の配合により、低温時でも優れたドライ/ウエットグリップを確保するとともに、約4年後まで氷上摩擦力の低下を抑制している。
トレッドデザインは、横浜ゴムが「HAICoLab(ハイコラボ)」と呼ぶAI活用フレームワークの技術とシミュレーション技術を用いて開発。冬用タイヤに求められる圧縮抵抗・雪柱せん断力・凝着摩擦・エッジ効果の4つの機能を最適化し、氷上路面と雪上路面との「接触の面積」が追求された。氷に効く路面とタイヤの実接地面積を従来品比で8%増加させ、ブロック剛性を7%高めた専用トレッドパターンによって氷上性能を大幅に向上させながら、接地面積と溝エッジ量の最大化を両立。雪上性能も引き上げたとアナウンスしている。
こうした新機軸の採用により、従来品に対しては氷上制動性能が14%、氷上旋回性能が13%と大幅に向上。さらに雪上制動性能が4%、ドライとウエット性能もそれぞれ3%引き上げられた。転がり抵抗と耐摩耗性能についてはこれまでと同等レベルを維持しながら、静粛性の改善も実現されている。
今回、報道関係者向けに行われたアイスガード8の発表イベントには、アイスガード7に続き同製品のCMに出演する俳優の吉岡里帆さんも登場。「一人でも多くの方に(アイスガード8を)選んでもらいたい」とPRした。
アイスガード8は、225/45R21から185/70R14までの全71種類でサイズが展開される。価格はオープン。
(webCG)

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